8月26日（金）江口 祐子氏による「『AERA with kids』元編集長から教わる 子育ての『これスゴイ』」と題した講演をZoom配信いたしました。
子育て雑誌『AERA with kids』の編集を12年勤めた江口氏。多くの取材と記事を編集する中で、大量の子育て本を読んできたと言います。人気の子育て本に記載されている子育ての基本や新しい教育観のエッセンスをまとめたのが、今回上梓された「子育て本ベストセラー100冊の『これスゴイ』を1冊にまとめた本」です。本講演では、その書籍の中から子育てのヒントや親の心構えをピックアップして紹介しました。
冒頭、「『子育ては〇〇が大事』の『〇〇』には何が入るか？」という問いを出しました。「〇〇」＝「知識」であるいうのが江口氏の答え。「体験」としなかった理由として、近年多くの家庭の子どもの数が少なく、育児体験は限られていることを挙げました。続けて
「何からどのように『知識』を取り入れていくのか？」、そして、得た知識を持って、子育てで優先順位の高いものから早めに対応することの大切さを自身の子育て経験上からも実感されたことなどを解説しました。今回の書籍には、子育てにおいて大切なことの優先順位の高い順に掲載しているそうです。
テーマ「子育て」では、「甘えを許すとわがままになるのではなく、十分甘えた人が自立する。」の箇所を紹介。甘えと甘やかしの違いについては「子どもが自分でできることを親が手伝うのは、甘やかしである。」と説明した上で、「子どもの心は、甘えと反抗を繰り返して大きくなる。」としました。
次にテーマ「勉強」では、「大きくなれば自分から勉強するようになるのではない。幼い頃から1日5分の習慣づけが大事。」を紹介。東大に子ども4人が入学した佐藤 亮子氏は、子どもたちがまだ文字の書けないくらい幼い頃から鉛筆を持つ習慣をつけたエピソードを述べました。
最後にテーマ「親の心構え」では、「夫婦で話し合う習慣があるとその家の新しい文化ができる。」について『AERA with kids』の夫婦問題企画での花まる学習会 代表 高濱の言葉を紹介しました。「夫婦で意見が合わないのはこれまでに背負ってきた文化が違うからであり、夫婦で新しい文化を作りその中で子育てをしていけばいい。」としました。その他、「今日一日を大事に生きる。」「基本は失敗OK！にする。」なども解説しました。
今回、江口氏から多くの教育家による言葉や書籍が紹介され、子育ての基本に立ちかえることができました。また、子育て中の日々の細かいことは気にするのではなく、大切にすべきエッセンスを見極める必要性を感じることのできた有意義な講演となりました。
登壇者プロフィール
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江口 祐子氏（えぐち ゆうこ）
編集者/「AERA with Kids」元編集長
1970年、埼玉県生まれ。「自分の興味と仕事をリンクさせる」をモットーに、株式会社オレンジページで生活実用誌、転職した株式会社アスコムでは学習、健康系の雑誌、書籍等を数多く担当。2007年に娘が生まれたことにより、子育てや教育にいっそう興味が湧き、2009年から「AERA with Kids」（朝日新聞出版）の編集にフリーランスとして携わる。2019年から編集長を務め、誌面だけでなく、イベントやインスタグラムを通じたファン拡大につなげる。取材した教育者、経営者、起業家等の数は700人以上。2021年に独立し、エディットプラン合同会社を設立。企業のP R活動、出版プロデュースなども行っている。
