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瀧 靖之氏

「子どもの成長のタイミングを逃さない!脳医学者が教える『賢い子』の育て方」

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 9月7日(火)、「子どもの成長のタイミングを逃さない!脳医学者が教える『賢い子』の育て方」と題し、東北大学教授・瀧靖之氏のご講演をZoom配信しました。
 脳研究の第一人者である瀧氏は、まず、人間の脳は後ろ側(視覚・聴覚)から前側(論理的思考能力)に向かって発達すると説明。周囲との愛着形成が重要な乳幼児期をスタートとして、小・中学生になるまでに、母国語の認識や、楽器屋や運動を司る運動野、第2言語獲得の臨界期、コミュニケーション力などが順を追って発達するため各年齢に応じた刺激を与えてあげることが子どもの脳の発達に効果的だと述べました。
 その上で、瀧氏は脳に「模倣」に特化した領域があると紹介。図鑑や楽器など「脳に良い」とされるものを子どもに一方的に与えるだけではなく、親自身が楽しんでいる姿を見せることで、子ども自身も模倣して興味を持つのだと伝えました。 
 また、瀧氏は脳の発達の約50%は後天的要因が影響すると説明。「脳の可塑性」という仕組みにより、知能は努力次第で変化できるのだといいます。また、脳の発達のためには知的好奇心を伸ばすことがキーワードであり、1日5分でも親子で本を読む時間を作って幅広い知識にふれることや、アウトドアや芸術の場に行くなどリアルな体験をすることを並行して行うのが重要だと語りました。
そのほか、自己肯定感の育み方として、褒めるだけではなく、適切なタイミングで叱ることも脳の成長には必要だということから、スマホとの付き合い方や睡眠・食事などの生活習慣にいたるまで、最新の研究結果をもとに幅広い観点から子育てのアドバイスをいただきました。
当日は、「英語の早期教育についてどう思うか」「習い事を始める基準、やめる基準は」「子どもがマンガばかり読んでしまう」といった参加者からの質問についても、脳医学の見地やご自身の子育て経験も踏まえながら、真摯に回答される姿が印象的でした。
「脳は何歳からでも成長できるので『どうせやってもムリ』という壁を取り除いてあげるとよい。一番大事なことは、充分な愛情を与えること。子どもが大切な存在だということを事あるごとに伝えていれば、間違った方向にいっても最後は戻ってきてくれるはず」と伝えた瀧氏。脳の発達を意識しながら、まずは一つずつ子育てに活かしていきたいと思える、有意義な時間となりました。


登壇者プロフィール
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瀧 靖之氏(たき やすゆき)
東北大学スマート・エイジング学際重点研究センター 副センター長/東北大学加齢医学研究所 教授/東北大学発スタートアップ 株式会社CogSmart代表取締役/医師 医学博士
東北大学加齢医学研究所及び東北メディカル・メガバンク機構で脳のMRI画像を用いたデータベースを作成し、脳の発達や加齢のメカニズムを明らかにする研究者として活躍。読影や解析をした脳MRIは、これまでにのべ約16万人に上る。
「脳の発達と加齢に関する脳画像研究」「睡眠と海馬の関係に関する研究」「肥満と脳萎縮の関係に関する研究」など多くの論文を発表している。
著書は、「脳医学の先生、頭が良くなる科学的な方法を教えて下さい」(日経BP)「生涯健康脳」(ソレイユ出版)「賢い子に育てる究極のコツ」(文響社)「回想脳」(青春出版社)始め多数。特に「生涯健康脳」「賢い子に育てる究極のコツ」は共に10万部を突破するベストセラーとなり、海外でも複数カ国語で翻訳本が出版されている。テレビ東京「主治医が見つかる診療所」、NHK「NHKスペシャル」、NHK「あさイチ」、TBS「駆け込みドクター!」など、メディア出演も多数。



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