9/5(木)、「中学受験しますか? 中学受験やめますか?」と題して、ゲストに知窓学舎塾長・教養の未来研究所所長の矢萩 邦彦氏を迎え、第3回の高濱ゼミを開催しました。(以下、敬称略)
講演会形式とは異なり、具体的なテーマのもとに、参加者の質問に高濱とゲストの方が直接答えていく「高濱ゼミ」。
今回は、矢萩氏とともに、受験生の子どもを持つお母様方にとって方針を決めるのが難しいといわれる「中学受験」について語り合いました。
例えば、「子どもがすすんで勉強せず、中学受験をやるかやらないか、方針がぶれてしまう」という相談に対し、矢萩氏は「中学受験の勉強それ自体には意味があることだが、中学受験をゴールにするべきではない」とし、高濱は「途中で受験から降りられないまま無理してしまう場合もある。大人がしっかりセーブし、親自身が迷った場合は塾の先生などからアドバイスをもらう必要がある」と語りました。
「なぜ、中学受験をした方がよくて、勉強しなければならないか?という子どもの疑問に答えられない」という質問については、「中学受験で大事なことは、子どもとの相性。発達段階や勉強方法、学校の特色と照らし合わせて、子ども自身が中学受験することを納得できることが大切」(矢萩氏)、「なぜ勉強しなければならないのか、に親が答えられないことは大きな問題。まずは親自身が、人生における学ぶことの意義をしっかり言い切れることが大事」(高濱)と回答していました。
矢萩氏も高濱も、正解のない中学受験だからこそ、学校とわが子の相性をしっかりと考えた上で両親がしっかり意見を摺り合わせて、決意を持って受験の方針を持つことの重要性を強く訴え、今までにない盛り上がりをみせたゼミとなりました。
登壇者プロフィール
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矢萩 邦彦氏(やはぎ くにひこ)
知窓学舎塾長・教養の未来研究所所長
実践教育ジャーナリスト 想像力教育の第一人者。24年、15000人を超える直接指導経験を活かし「探究×受験」をコンセプトにした統合型学習塾『知窓学舎』を運営、小中高生10学年の授業を担当。幼児教育から社会人教育まで、全国の学校・塾・企業で講義実践を続けながら「教養と豊かさ」「遊びと学び」「キャリア編集」の研究を軸に、研修・執筆・コンサル・監修顧問も多数手がける。一つの専門分野では得にくい視点と技術の越境統合を探究する活動スタイルについて、編集工学の提唱者・松岡正剛より、日本初の称号「アルスコンビネーター」を付与されている。 Yahoo!ニュース個人オーサー。LEGO®SERIOUS PLAY®メソッドと教材活用トレーニング修了認定ファシリテータ。グローバルビジネス学会・日本アクティブラーニング学会・キャリアコンサルティング技能士会所属。 受賞歴にイシス編集学校『典離』、Yahoo!ニュース『MVC(Most Valuable Comment)』、探究学習コンソーシアム『探究の鉄人』初代チャンピオン。編著書に『中学受験を考えた時に読む本』(洋泉社)、メディア出演はフジテレビ『めざましテレビ』他多数。
松島伸浩(まつしま のぶひろ)
花まるグループ・スクールFC 代表
1963年生まれ、群馬県みどり市出身。現在、スクールFC代表兼花まるグループ常務取締役。教員一家に育つも、私教育の世界に飛び込み、大手進学塾で経営幹部として活躍。36歳で自塾を立ち上げ、個人、組織の両面から、「社会に出てから必要とされる『生きる力』を受験学習を通して鍛える方法はないか」を模索する。その後、花まる学習会創立時からの旧知であった高濱正伸と再会し、花まるグループに入社。教務部長、事業部長を経て現職。のべ10,000件以上の受験相談や教育相談の実績は、保護者からの絶大な支持を得ている。子育て講演会、教育講演会は定員のため抽選になるほどの人気である。現在も花まる学習会やスクールFCの現場で活躍中である。
高濱 正伸(たかはま まさのぶ)
花まる学習会 代表
1959年熊本県人吉市生まれ。県立熊本高校卒業後、東京大学へ入学。東京大学農学部卒、同大学院農学系研究科修士課程修了。算数オリンピック作問委員。2018年7月より、日本棋院理事。
1993年、「この国は自立できない大人を量産している」という問題意識から、「メシが食える大人に育てる」という理念のもと、「作文」「読書」「思考力」「野外体験」を主軸にすえた学習塾「花まる学習会」を設立。1995年には、小学校4年生から中学3年生を対象とした進学塾「スクールFC」を設立。チラシなし、口コミだけで、母親たちが場所探しから会員集めまでしてくれる形で広がり、当初20名だった会員数は、23年目で20000人を超す。また、同会が主催する野外体験企画であるサマースクールや雪国スクールは大変好評で、延べ50000人を引率した実績がある。 各地で精力的に行っている、保護者などを対象にした講演会の参加者は年間30000人を超え、毎回キャンセル待ちが出るほど盛況。なかには“追っかけママ”もいるほどの人気ぶり。 障がい児の学習指導や青年期の引きこもりなどの相談も一貫して受け続け、現在は独立した専門のNPO法人「子育て応援隊むぎぐみ」として運営している。 公立学校向けに、10年間さまざまな形での協力をしてきて、2015年4月からは、佐賀県武雄市で官民一体型学校「武雄花まる学園」の運営にかかわり、市内の公立小学校全11校に拡大されることが決定した。 ロングセラー『伸び続ける子が育つお母さんの習慣』ほか、『小3までに育てたい算数脳』『わが子を「メシが食える大人」に育てる』『算数脳パズルなぞぺー』など、著書多数。 「情熱大陸」「カンブリア宮殿」「ソロモン流」など、数多くのメディアに紹介されて大反響。週刊ダイヤモンドの連載を始め、朝日新聞土曜版「be」や雑誌「AERA with Kids」などに多数登場している。
高濱 正伸
高濱 正伸
高濱正伸
松島伸浩
松島 伸浩
松島 伸浩
矢萩 邦彦
矢萩 邦彦
矢萩邦彦