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神林 哲平氏

「きくことからの学び~子どもの自己肯定感と感性を育む」

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「きくことからの学び~子どもの自己肯定感と感性を育む」と題し、早稲田大学系属早稲田実業学校初等部教諭 神林 哲平氏による講演を行いました。(以下、敬称略)

「まず、”きくこと”という講演会なので一曲ご披露いたします」と譜面台に楽譜をのせギターを構えて、一礼。「・・・」演奏は始まりません。ご参加の皆さまは、「?」という表情のまま「1分」「2分」。演奏は始まりません。
「はい。これで演奏は終了です」というひと言に参加者は「?」のまま。これは、現代作曲家ジョン・ケージによる「4分33秒」曲。演奏しないという楽譜による演奏なので
す。そして、演奏していない間の録音を再生。参加者のささやき合う声や、衣擦れの音などを聴くことにより、”きく”の新しい視点を獲得しました。

「きく」といえば、「聞く」や「聴く」を思い浮かべますが、「訊く」「利く」「効く」もあり、それらを包括的にとらえて、「からだに染み込む行為を”きく”」と捉えることも大切と神林氏。子どもの話をきくことは、それ自体が自分を認めてもらえている、受け止めてもらえていると子どもが感じ、それが「あるがままの自分でよい」という深い自己肯定感につながると説明されました。

子どもとの対話において推奨される、コーチングの手法である「復唱」ですが、やり方を間違えると心の通わないものになったり、不自然なやりとりになることを、実際の対話のやりとりをロールプレイすることで、参加者みんなで共有しました。

後半は、神林氏がこれまでに担任したクラスで、生徒と共に作ってきたオリジナル学級歌を披露。「失敗してもくじけないで 挑戦しつづけよう 心がきっと晴れるから」「夢や希望は宝物 仲間がいれば探し出せる」などの元気な歌声に、涙されているお母様もいらっしゃいました。

登壇者プロフィール
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神林 哲平氏(かんばやし てっぺい)
早稲田大学系属早稲田実業学校初等部教諭
1979年生まれ。修士(教育学)。板橋区立板橋第四小学校を経て、現在、早稲田大学系属早稲田実業学校初等部教諭。
「理論と実践をいかに結びつけるか」という問題意識のもと、教員が苦手(?)な「きくこと」を大切にして、子どもたちと日々向き合ってきた。近年は、授業力向上と子ども理解の深化のために実践記録を毎日綴っており、保護者にも好評を博している。
著書に『「きく」ことからの学び』、『音の教育がめざすものは何か』、『早稲田実業学校初等部2015年度5年1組 国語科の全学習指導案と授業記録』、『てをつなごう どんなときでも:早稲田実業学校初等部2018年度4年2組の実践記録』がある。論文多数。


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