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藤原 和博氏 × 高濱 正伸

高濱ゼミ「子どもの『好き』『没頭体験』の見つけ方」

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8月25日(火)、「子どもの『好き』『没頭体験』の見つけ方」と題して、登壇者に教育改革実践家の藤原 和博氏をお迎えし、第7回高濱ゼミを開催しました。高濱ゼミは、普段の講演会ではなかなか取り上げることが出来ない保護者の方のご相談に、高濱とゲストが1対1でお答えするという企画です。

まず藤原氏は自身の幼少期の経験として、東京で近所に住む友だちやその兄弟に、基地の作り方、木の登り方、昆虫の取りかたなどのあらゆる遊びを教わったと話します。そしてそれを通じた発見や問題解決の経験が、今の自身の情報編集力に活きていると述べます。高濱も、自身の熊本の山川で遊び尽くした経験を通じて、今の自分の工夫する力、決定する力が身についたとしました。

さらに藤原氏は、遊びの経験は学習面、特に空間認識力との関係性が強いことを指摘。例えば複雑な物事を図式化できる、課題を区分けできるなどの能力は、木登りをしていつもと違う角度で認識したり、缶蹴りで距離を考えたりする中で、幾何の力として習得していくものだとしました。高濱もそれに加えて、深い没頭体験は受け身で行うゲームなどでは得難く、予定不調和で時に危険を伴う自然体験でこそ、原始的な集中力が生み出されるとしました。藤原氏は、田舎にある実家に子どもを預ける、サマースクールや自然学校に参加させる、リモートワークが可能であれば田舎に移住するなどの具体策をあげました。

参加者からは、子どもの「好き」や「没頭体験」が見つからない、様々な経験をさせても没頭して長続きすることがない、などの質問が寄せられました。それに対し高濱は例えば一人っ子は家で満足しがちになるが、集団やチームの経験をさせてあげるとその楽しさを知る機会となり、最初は嫌がっていても様々な機会に放り込んであげることで好きなことがだんだんわかっていくとしました。一方自身がひとりっ子の藤原氏は、習い事を様々やってきた経験から、興味がひとつに絞れないことに焦る必要はなく、やってみて面白いと思えていればそれで良いとしました。「これはどう?あれはどう?」と追込みすぎると辛くなるので放っておいてあげることも一つの手ではないかと伝えました。

3歳から高校生まで様々なお子様の保護者から質問が寄せられ、さらに藤原氏と高濱が知る世の中のスーパーマンの幼少期のエピソードや子育ての事例が話題に出るなど、具体例に富んだ、学びのあふれる会となりました。

登壇者プロフィール
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藤原 和博氏(ふじはら かずひろ)
教育改革実践家/杉並区立和田中学校・奈良市立一条高校・元校長。
1955年東京生まれ。1978年東京大学経済学部卒業後、株式会社リクルート入社。東京営業統括部長、新規事業担当部長などを歴任後、1993年よりヨーロッパ駐在、1996年同社フェローとなる。2003年より5年間、都内では義務教育初の民間校長を務める。08年〜11年、橋下徹大阪府知事の特別顧問。16年〜18年、生徒個人のスマホをWiFiに繋いで授業に生かす手法を奈良市立一条高校で実践。のちに東京の都立高校でも採用される。著書は『本を読む人だけが手にするもの』『必ず食える1%の人になる方法』など人生の教科書コレクション(ちくま文庫)、『10年後、君に仕事はあるのか?』『父親になるということ』『僕たちは14歳までに何を学んだか』など多数。

高濱 正伸(たかはま まさのぶ)
1959年熊本県人吉市生まれ。県立熊本高校卒業後、東京大学へ入学。東京大学農学部卒、同大学院農学系研究科修士課程修了。花まる学習会代表、NPO法人子育て応援隊むぎぐみ理事長。算数オリンピック作問委員。日本棋院理事。
1993年、「この国は自立できない大人を量産している」という問題意識から、「メシが食える大人に育てる」という理念のもと、「作文」「読書」「思考力」「野外体験」を主軸にすえた学習塾「花まる学習会」を設立。1995年には、小学校4年生から中学3年生を対象とした進学塾「スクールFC」を設立。チラシなし、口コミだけで、母親たちが場所探しから会員集めまでしてくれる形で広がり、当初20名だった会員数は、23年目で20000人を超す。また、同会が主催する野外体験企画であるサマースクールや雪国スクールは大変好評で、年間約10000人を引率。
各地で精力的に行っている、保護者などを対象にした講演会の参加者は年間30000人を超え、なかには“追っかけママ”もいるほどの人気ぶり。
障がい児の学習指導や青年期の引きこもりなどの相談も一貫して受け続け、現在は独立した専門のNPO法人「子育て応援隊むぎぐみ」として運営している。
公立学校向けに、10年間さまざまな形での協力をしてきて、2015年4月からは、佐賀県武雄市で官民一体型学校「武雄花まる学園」の運営にかかわり、市内の公立小学校全11校に拡大されることが決定した。
ロングセラー『伸び続ける子が育つお母さんの習慣』ほか、『小3までに育てたい算数脳』『わが子を「メシが食える大人」に育てる』『算数脳パズルなぞぺ~』シリーズ、『メシが食える大人になる!よのなかルールブック』など、著書多数。関連書籍は200冊、総発行部数は約300万部。
「情熱大陸」「カンブリア宮殿」「ソロモン流」など、数多くのメディアに紹介されて大反響。週刊ダイヤモンドの連載を始め、朝日新聞土曜版「be」や雑誌「AERA with Kids」などに多数登場している。
ニュース共有サービス「NewsPicks」のプロピッカー、NHKラジオ第一「らじるラボ」の【どうしたの?~木曜相談室~】コーナーで第2木曜日の相談員を務める。


藤原 和博氏
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藤原 和博
藤原和博
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高濱 正伸
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