4/18(木)、「【シリーズ】子どもの実力を伸ばす具体策(1)見える力〜図形、立体、起業する力〜」と題し、花まる学習会代表 高濱 正伸の講演を行いました。
子どもたちがこれからどう生きるか、もはや誰も分からない時代に、計算や文字の読み書きといった能力は「基盤力」として大事であるとともに、そのうえで思考力や感性といった非認知能力としての「見える力」が、これからの社会で必要とされていると高濱。実際に名門中学校や算数オリンピックで出題されている算数の問題を参考に、感性やイメージ力をもとに問題を解くための補助線を引き、必要条件を考えるといった「見えないものを見る力」がいかに問われているかを解説しました。
その中で、子どもの見える力を育むために最も大切なのは「お母さんの言葉」であることに言及。見えないものを見るためには「好き」という感情が最も大切であり、母様のたった一言が苦手や嫌いといった「心の壁」となりうるからこそ、日々の言葉がいかに大切であるか。また、イメージ力や感性を育み、「やらされる」ではなく「好きになる」ためには、幼児期の外遊びの体験が重要であるとし、現在、社会で活躍されている方々を例に、外遊びの中で没頭し、学んでいく体験が見える力を育むと強調しました。
ユーモア交えながらも、「これからの社会で生きていくために大切な見える力は、お母さんの一言次第」と熱く語る高濱の言葉に、終始歓声や笑い声の絶えない90分になりました。
登壇者プロフィール
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高濱 正伸(たかはま まさのぶ)
1959年熊本県人吉市生まれ。
県立熊本高校卒業後、東京大学へ入学。
東京大学農学部卒 同大学院農学系研究科修士課程修了。
算数オリンピック作問委員。2018年7月より、日本棋院理事。
1993年、「この国は自立できない大人を量産している」という問題意識から、「メシが食える大人に育てる」という理念のもと、「作文」「読書」「思考力」「野外体験」を主軸にすえた学習塾「花まる学習会」を設立。1995年には、小学校4年生から中学3年生を対象とした進学塾「スクールFC」を設立。チラシなし、口コミだけで、母親たちが場所探しから会員集めまでしてくれる形で広がり、当初20名だった会員数は、23年目で20000人を超す。また、同会が主催する野外体験企画であるサマースクールや雪国スクールは大変好評で、延べ50000人を引率した実績がある。
各地で精力的に行っている、保護者などを対象にした講演会の参加者は年間30000人を超え、毎回キャンセル待ちが出るほど盛況。なかには“追っかけママ”もいるほどの人気ぶり。
障がい児の学習指導や青年期の引きこもりなどの相談も一貫して受け続け、現在は独立した専門のNPO法人「子育て応援隊むぎぐみ」として運営している。
公立学校向けに、10年間さまざまな形での協力をしてきて、2015年4月からは、佐賀県武雄市で官民一体型学校「武雄花まる学園」の運営にかかわり、市内の公立小学校全11校に拡大されることが決定した。
ロングセラー『伸び続ける子が育つお母さんの習慣』ほか、『小3までに育てたい算数脳』『わが子を「メシが食える大人」に育てる』『算数脳パズルなぞぺー』など、著書多数。
「情熱大陸」「カンブリア宮殿」「ソロモン流」など、数多くのメディアに紹介されて大反響。週刊ダイヤモンドの連載を始め、朝日新聞土曜版「be」や雑誌「AERA with Kids」などに多数登場している。
高濱 正伸
高濱 正伸
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