6月27日(日)、【保護者からのメッセージシリーズ Part.4】「 花まるで育む未来への翼 〜山村留学から考える自立への道〜学力と芸術との接点」と題し、Zoom配信を行いました。今回は、アノネ音楽教室(旧花まるメソッド音の森)からお子さんが山村留学をされた黒沼さんをゲストにお迎えし、花まるグループ花みち元気塾代表の藤井がインタビュー形式で、そのお子さまを担当したアノネ音楽教室教室長の坂村と、山村留学に長年携わった花まるグループ西郡学習道場代表の西郡とともに山村留学の魅力について探りました。
黒沼さんは、子どもに自律して歩める強さを身につけてほしいと考えていたところ、たまたま観ていたTVの山村の小学校の素晴らしさに親子で感動し、山村留学に興味を持つようになったといいます。その後、お子さんが小学5年生の時に花まるグループが関わる長野県での山村留学へ送り出した黒沼さん。1年間、電話もテレビもゲームもない世界で、共同生活や週末のキャンプ・ヨット・スキーなど様々な体験を通して、お子さんは自分の思いを主体的に行動に結びつけられるように成長したと述べました。
山村留学のメリットとしては、自然豊かな環境の中、農家ステイなど親以外の第三者から愛情深く接してもらう機会を得たことを挙げました。デメリットは子どもが辛いときに様子を直接見られないことでしたが、明るい言葉を意識的にかけ続けるようにして見守ったといいます。1年間やり遂げたお子さんの成長を目の当たりにして、「子どもの可能性が無限であることを実感した」と振り返りました。
坂村は、お子さんがアノネ音楽教室で独唱の発表を体験したことにもふれ、「自分一人で舞台に立つ経験をしたことで、山村留学をやりきるような芯の強さが身についたのではないか」と述べ、社会に出ると自分の頭で考えて歩んで行かなければならないが、芸術で自分で考えて表現する力や、山村留学のような自律を育む経験でそういった「考える力」が培われていくと伝えました。
また、西郡は「山村の小学校は小規模なので一人ひとりの個性が輝く。他人と比較されない子は、自己肯定感が高まる」と述べ、芸術も山村留学も、自分で選んで行動するということが子どもの生涯にわたる価値観や美意識の形成につながっていくと語りました。
さらに藤井も「芸術や山村留学などの野外体験は心の真髄に迫る感受性を磨くことができる。本物に触れる機会をたくさん与え、五感を刺激することが大事。」と述べ、自分自身が「幸せ」と感じるポイントを探すのに最適だと述べました。
途中、黒沼さんのお子さんの歌声や、音楽家である坂村の演奏も鑑賞しながら、山村留学を検討される方はもちろん、初めてふれた方にとっても、親離れ・子離れのタイミングや、子どもの自律を促す芸術や山村留学という存在について考える機会となりました。
西郡 文啓(にしごおり ふみひろ)
花まるグループ 西郡学習道場代表/花まる学習会 公教育部部長
1958年生まれ。県立熊本高校卒業。高濱とは高校の同級生、以来、小説、絵画、映画、演劇、音楽、哲学等、あらゆるジャンルの芸術、学問を語り合ってきた仲。高濱が花まる学習会を設立時に参加。スクールFCの立ち上げを経て、花まるグループ内に「子ども自身が自分の学習に正面から向き合う場」として西郡学習道場を設立する。2015年度より、「地域おこし協力隊」として、武雄市の小学校に常駐。現在「官民一体型学校」として指定を受けた小学校「武雄花まる学園」にて、学校の先生とともに、小学校の中で花まるメソッドを浸透させていくことに尽力中。
藤井 道子(ふじい みちこ)
花まるグループ 花みち元気塾 代表
栃木県宇都宮市出身。つくば市在住。
花まる講師、花まる教室長を15年続け、2017年に(株)hanamichi familiarを設立。花まるグループ 花みち元気塾として成績をあげるには、子どもの持って生まれた良さを認めて信じることがスタートとの理念のもと、幸福感を持って元気に社会に出て行くことを目標に園児から高校生まで幅広く受け入れている。歯科医、医学部学生、中学生の男子3人の母親。自分の子育てで経験した多くの失敗と、たくさんの子ども達を見て感じたことを照らし合わせ、子育て、受験、進路、など教育とは何かについて考え中。社会貢献として国と市の協働事業にも参入している。
坂村 将介(さかむら まさゆき)
アノネ音楽教室 教室長・実技レッスン講師/教材開発・作編曲担当
桐朋学園大学 作曲科卒業、同研究科修了。作曲を鈴木 輝昭、石島 正博、根本 潤の各氏に師事。花まる学習会で教室長を歴任し、「アノネ音楽教室」(旧称「花まるメソッド音の森」)に立ち上げ時より携わる。現在は、教室長として2歳〜高校生までの百数十名を受け持ちながら、教材開発と作曲・編曲を担当。これまで、約30か国語の伝統歌を各国から採集し、児童合唱とオーケストラのための作品集として計70曲以上編曲、指揮して初演した。
坂村 将介
坂村将介
坂村 将介
藤井 道子
藤井道子
藤井 道子
西郡 文啓
西郡文啓
西郡 文啓