2/14(木)、「困った子とは?」と題し、特定非営利活動法人「子育て応援隊むぎぐみ」副理事、花まる学習会・スクールFC 佐藤 暢昭の講演会を開催しました。
「子育てを方程式のように考えたい保護者の方がいらっしゃるかもしれません。こういう風にすれば、答えがわかるって。だけど、方程式はないんですよ。その子にとって、答えはあるんですが、答えは1000人いたら、1000通り。それでは、どうやって、その子にあった答えを見つけるのか?」参加されたお母さまたちは、ここでぐっと前のめりに。「答えが見つかるまで、いろいろ試す。これしか、ありません。専門家でも、方法論や知識、知見があっても、その子に何をしてあげられたらよいのかを、見つかるまで試すしかないんです」。
そして、「困った子」は、お母さんや先生にとって、もちろん「困る子」ですが、それよりも子ども本人がいちばん困っているんです。周りがわかってあげなければ、その子はずっと困ったままなんです。できないことを責めずに、できることを探す。ほめるときには具体的に、子ども本人が何をほめられているのか伝わるように。どうしてもほめるところがない場合には、「ありがとう」という感謝を伝えることが大切とのことでした。
最後に、「メッセージ」で伝えることを心掛けて!と。例えば、ごはんを残してしまう子に、「世界には貧しくて飢えている子がいるんだよ」というのではなく、「お料理を作ったわたしが悲しい」という方が、残さないほうがいいという気持ちが伝わるというお話が、とても心に残りました。
登壇者プロフィール
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佐藤 暢昭(さとう のぶあき)
花まるグループ NPO法人子育て応援隊むぎぐみの副理事。
花まる学習会の埼玉エリアの原市文化幼稚園教室長で、スクールFCでは中学受験社会の授業も担当している。むぎぐみの中の一部門である療育支援部門Flos(フロス)を仲間とともに立ち上げ、発達に偏りのある子どもたちに対して、行動面・社会面・学習面での支援を行っている。また、発達に関する困りごと・家庭内暴力・不登校などを中心とした、保護者の皆さまからの相談も受けている。花まるグループの教室長・校舎長のコンサルタントとして、定期的に現場を訪れながら、子どもと、その子どもに接する大人が何に困っているのか、ともに考え、支援している。グループ全体の療育支援の最前線に立つものとして、現場からの信頼はとても篤い。生徒・保護者・社員からも「ごじら」の愛称で親しまれている。「千葉県子どもと親のサポートセンター」「南房総カウンセリング研究会」「神奈川県立中原養護学校」などで、「『困った子』とは?」という演題の講演会を実施。ひとりでも多くの方に、花まるメソッドにもとづく療育支援の実践例を広めたいと活動の幅を広げている。