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柴田 愛子氏

「柴田 愛子先生に聞く!入園・入学前の子どもの不安な気持ちへの寄り添い方」

こちらの動画は、開始より05分00秒間どなたでもご視聴いただけます。

アイコン 幼児期(3~9歳) +

 3月2日(木)りんごの木子どもクラブ 代表・NHK Eテレ「すくすく子育て」ご出演の柴田 愛子氏による「入園・入学前の子どもの不安な気持ちへの寄り添い方」と題した講演会をZoom配信いたしました。
 講演の前半では、50年にわたり保育に携わってきたご経験の中から、実際に起きたエピソードを織り交ぜ、子どもの「不安」の表し方の特徴と、適切な対応法について語りました。子どもにとって、気持ちを言葉で表現するのは難しいものです。一方大人は、子どもの心配や不安を取り除いてあげたい一心で、泣いている最中に「どうしたの」と聞いてしまいます。柴田氏は、言葉で尋ねるより「泣いているときの表情を見て」と言います。怒っている顔なら「怒っているね」、悲しそうなら「悲しいのだね」、そのひとことでよいとし、子どもは不都合や心配を親に処理してほしいのではなく、気持ちをわかってくれる人がいることで安心できると強調しました。また、入園・入学を前に「もうすぐ幼稚園(小学校)だね」と言っても子どもには理解しづらいとし、「あと何日寝たら」と表現したり、カレンダーで視覚的に伝えたりすることを勧めました。それでも特に幼稚園児は、「毎日通う」ことが習慣づくまで2週間程度かかることもあると言います。子どもは漠然とした不安を言語化できず「行きたくない」「幼稚園が嫌」など言いがちであるが、親はそれらの言葉で必要以上に心配を膨らませず、見守ってほしいとしました。その上で、子どものSOSは、言葉よりも表情と態度(体調)に出るとし、笑顔の減少、不眠、食欲の低下、嘔吐などが現れた時は、子どもを休ませるタイミングだと説明しました。
 講演の後半では、事前に寄せられた質問にお答えいただきました。「子ども同士のトラブルをどう捉えたらよいか?」という質問に対しては、子どもは自分の気持ちを優先させるものだとし、大人は双方の気持ちを聞いて、裁かずに通訳の役割をすればよいとしました。喧嘩による怪我を防ぐ方法として柴田氏は以下の3つのルールを紹介。①1対1であること。②両方がやる気であること。③道具を持たないこと。見守る場合は、この3点をチェックすると大きな怪我には繋がらないと述べました。
 講演の最後、「大丈夫。子どもには自ら育つ力がある。親が輝いて幸せに生きる背中を見せよう。」と締めくくった柴田氏。明日からの子育てに繋げられる気付きがぎっしり詰まった、柴田氏の優しい語り口に引き込まれる温かな講演会となりました。

登壇者プロフィール
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柴田 愛子氏(しばた あいこ)
保育者/自主幼稚園「りんごの木」代表
1948年、東京生まれ。私立幼稚園に5年勤務したが多様な教育方法に混乱して退職。OLを体験してみたが、子どもの魅力が捨てられず、再度別の私立幼稚園に5年勤務。1982年、「子どもの心に寄り添う」を基本姿勢とした「りんごの木」を発足。保育のかたわら、講演、執筆、絵本作りと様々な子どもの分野で活動中。テレビ、ラジオなどのメディアにも出演。子どもたちが生み出すさまざまなドラマをおとなに伝えながら、"子どもとおとなの気持ちのいい関係づくり"をめざしている。
著書 
『子育てを楽しむ本』『親と子のいい関係』(りんごの木)『こどものみかた』(福音館)『それって保育の常識ですか?』(鈴木出版)『今日からしつけをやめてみた』(主婦の友社)『とことんあそんで でっかく育て』(世界文化社)『保育のコミュ力』(ひかりのくに)『あなたが自分らしく生きれば、子どもは幸せに育ちます』(小学館)その他多数。



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