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伊藤 潤

「中学受験を最高の機会にする 〜魔界化した中学受験に陥らないための10ヶ条〜」

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4月16日(金)花まるグループ スクールFC 伊藤 潤による「中学受験を最高の機会にする 〜魔界化した中学受験に陥らないための10ヶ条〜」と題した講演会をZoom配信いたしました。
冒頭伊藤は、出題する学校側と問題をパターン化して教える塾側のいたちごっこになっていることを指摘。出題範囲は際限なく広がっています。トップ層に合わせたカリキュラムが組まれることにより全体に蔓延する学習の先取り。トータルとしての量が管理がされず各教科の先生がそれぞれ出すことにより発生する大量の宿題。もはや子どもだけの力で乗り切ることは難しく、送り迎えや面談や保護者会への出席だけでなく、勉強習慣を作ることを含めた生活指導や、良い指導者としての役割が親に求められるようになっています。魔界化している中学受験の状況を説明し、それを理解せずに踏み込んでしまうことは危険であるとしました。
そこで、中学受験を魔界化させないための方法のポイント1つ目として、家庭で軸を持つことの大切さを挙げます。軸を持つということは、塾や合格のためよりも優先させる習慣を家訓として決めることであるとし、「夕ご飯はお家でゆっくり食べる」や漫画『ドラゴン桜』の「東大合格必勝家庭の10ヶ条」などを紹介しました。また塾の宿題が終わっていなくても寝させる、朝学習・決まった時間に勉強の習慣をつけさせるなど、睡眠時間を確保することの重要性を訴えます。さらに、中学受験をするからといって習い事を諦める必要はなく、併用しやすい時間割の塾や個別フォローのある塾を選ぶと良いとします。受験中は多くのことを諦めなくてはいけないという前提を疑い、むしろ中学受験という機会をうまく活用していくことが大切であるとしました。
2つ目のポイントとして母親が「おおらかでいる」ことを挙げます。中学受験を一人で抱えず、夫婦一枚岩となることや、自身の親や塾の先生、その他周囲の人に頼ること。親が勉強の全面サポートすることはやめ、子どもが塾に相談できるようにしてあげることを推奨。そのために、分からないポイントに付箋を貼ってあげる、事前に先生に連絡するなどのお膳立てを最初はしてもよいとしました。また、無理をしていると感じる時は宿題を間引くことも勧めました。
3つ目のポイントは、子ども扱いをしないこと。例えば受験校に関して親子で意見が違う場合などは、親がなぜその学校が良いと思うのか、ていねいにゆっくりと説明をした上で、最後は子どもに決めさせてあげてほしいとしました。また学校説明会などでは、子どもに質問をさせるのも良いとします。そして、「あなたのため」「約束を破った」「やるって言ったよね」などの言葉は子ども扱いをしているとも言えるので、気を付けて欲しいとしました。最後に、中学受験における親の成長とは、子どもを自分とは違う一人の人間として尊重できるようになること。「大丈夫だろうか」という不安な気持ちに打ち克ち、子どもを信じて子どもの自立を応援することである、という言葉で講演会を締めくくりました。


登壇者プロフィール
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伊藤 潤(いとう じゅん)
花まるグループ スクールFC 業務支援部副部長
開成中・麻布中などの最難関ゼミの算数を担当。御三家をはじめとする難関校に多数の教え子を輩出。一方で、中学受験を始める段階での差を少しでもなくすために、花まる学習会の教室長として幼児期の教育現場にも立ち、年中から中3生までの指導に関わっている。中学受験への問題意識から「週2日の通塾、夕ご飯をお家で食べて志望校に合格する」をコンセプトとした、新しいスタイルの中学受験塾シグマTECHを2019年度に立ち上げ、その代表を務めている。1期生13名は、御三家・筑駒・筑附・早慶・駒東・海城などの難関校に多数合格する。



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