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黒川 伊保子氏 × 井本 陽久

「ママはお手上げ! 思春期男子のトリセツ」

こちらの動画は、開始より05分00秒間どなたでもご視聴いただけます。

アイコン 思春期(11~18歳) +

 11月14日(月)「思春期のトリセツ」の著者で人工知能研究者 黒川伊保子氏と栄光学園数学科 講師/花まる学習会いもいも教室 主宰 井本 陽久による「ママはお手上げ!思春期男子のトリセツ」と題した対談をZoom配信いたしました。
 はじめに「これまで『ママ~!ママ~!』と言っていたのに、むっつりとして不機嫌だ。」という悩みに回答。黒川氏は、8歳の沈黙の反抗期(母親の愛情を疑う)と9歳~11歳で迎える社会性反抗期(母親と社会の乖離に気づく)について、自身の子育てエピソードを交えながら説明。この変化は成長の一種であるので、親が絶対的で白黒つける存在になるよりも、むしろ子どもとよく話し合ってパートナーのようになることを提案しました。井本は、子どもはどんどん成長して親離れしていくが、親はそれを寂しいと感じ、子どもを心配する事がクセになっている様子を語りました。そして、この反抗期の子どもの言動のおかげで親は子離れができるようになっているのではないかとの考えを述べました。
 次に「『うるせー、ふざけんな、ぶっとばすぞ』など言葉遣いがひどい状態で、感情が抑えられなくなっている時は叩いてきたり蹴ってきたりする。」という悩みに回答。井本は、言動が過激なときは放置せずに「即座に!」「短く伝える。」ことを提案。人格否定はせずに「それ、嫌な感じだよ。」とすぐに伝えるとよいとしました。黒川氏は理論で「ダメ!」と言うのではなく、過激な言葉に対して母親が心底悲しんでいる姿を見せるとよいとしました。また、13歳~14歳にかけて言う「クソババア!」は、12歳半からテストステロンという男性ホルモンの分泌増加と関連があることを解説。18歳ごろには落ち着くので、「テストステロンだね、パチパチ!」とユーモアで切り抜けてもよいとしました。
 また、「タブレットをずっと離さず動画ばかり見ている。友達と喧嘩が増え、イライラして家で暴れる。」という悩みに回答。黒川氏は、タブレットを見過ぎると視神経が緊張し、眠りの質が悪くなることを指摘。睡眠中に記憶が定着し成長ホルモンのコントロールが行われることを子どもに話すことを提案しました。井本は、タブレットに依存している場合、それを取り上げても子どもは取り返そうとしたり、他の刺激で埋めようとすると解説。いもいも教室では、川に遊びに行くとすぐに飛び込む刺激を求める子には、上まで登るプロセスを考えさせている事例を紹介しながら、ゆっくりと過程を踏ませることの大切さを述べました。黒川氏はさらに、親が「早く~しなさい!」と結果を急ぐ会話しかしていないと子どもの右脳と左脳の連携が行われなくなることを述べ、「~だけど、どう思う?どうしたらいいと思う?」という会話が12歳までは特に大切であると付け加えました。その他「父親との衝突」や「性教育」などの悩みについても回答しました。
 子どもの言動にいちいち反応してしまいがちな思春期の子育て。脳の仕組みや子育てエピソード、教育現場での経験をたくさん聞くことができ、日々の生活の中で思春期男子との関わり方のヒントや心構えを学べる時間となりました。

登壇者プロフィール
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黒川 伊保子氏(くろかわ いほこ)
株式会社感性リサーチ 代表取締役/人工知能研究者/感性アナリスト/随筆家/日本ネーミング協会理事/日本文藝家協会会員
奈良女子大学理学部物理学科卒。人工知能研究者、感性研究の見地から「脳の気分」 を読み解く感性アナリスト。ヒトと人工知能の対話の研究を始める。その最初の開発ミッションで、全国の原子力発電所で稼働した女性司書 AI(大型汎用ビジネス環境では「世界初」と言われた日本語対話型インタフェース)を実現している。この研究の途上で、「情がからむとっさの」対話スタイルに男女差があることを発見。男女の脳の「とっさの使い方」の違いの研究を始める。やがて、語感の正体が「ことばの発音の身体感覚」であることを発見。AI分析の手法を用いて、世界初の語感分析法である『サブリミナル・インプレッション導出法』を開発し、マーケティングの世界に新境地を開拓した、感性分析の第一人者である。
感性研究からくりだされる男女脳の可笑しくも哀しいすれ違いを描いた随筆や恋愛論、脳機能から見た子育て指南本、語感の秘密を紐解く著作も人気を博し、TVやラジオ、雑誌にもたびたび登場。アカデミックからビジネス、エンターテインメントまで、広く活躍している。
主な著書に、「妻のトリセツ 」(講談社+α新書)「夫のトリセツ」(講談社+α新書)「娘のトリセツ 」(小学館新書)「家族のトリセツ」(NHK出版新書)「ことばのトリセツ」(インターナショナル新書)「共感障害 ~ ” 話が通じない ” の正体」(新潮社)「女の機嫌の直し方」(インターナショナル新書)「母脳」(ポプラ社)「キレる女 懲りない男 ~男と女の脳科学」(ちくま新書)「家族脳」(新潮文庫)などがある。

井本 陽久(いもと はるひさ)
いもいも教室主宰/栄光学園数学科講師
1969年生まれ。栄光学園中学高等学校を卒業後、東京大学工学部進学。️卒業後、母校である栄光学園の数学科の教員になり、長年、生徒と共に児童養護施設で学習ボランティアを続けている他、フィリピンのセブ島でも公立小学校や施設での学習支援活動を続けている。 2019年より、非常勤講師に身分を変更して、いもいも教室に軸足を置く。
アエラ、朝日新聞他、新聞雑誌などで多数紹介。その生き方と活動は、おおたとしまさ著『いま、ここで輝く。』(エッセンシャル出版社)やNHK総合『プロフェッショナル仕事の流儀』で詳しく紹介されている。


黒川伊保子氏
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