9月28日(水)黒田 耕平氏と安浪 京子氏による「灘中学受験のスーパーエリート塾・希学園学園長とカリスマプロ家庭教師による ”ほかでは聴けない!”中学受験本音対談」と題した対談をZoom配信いたしました。
最初のテーマは「中学受験には向き不向きがあるの?」。黒田氏は、「最難関校に合格する子は精神年齢が高い子が多いが、最初から高い訳ではない。受験が精神的成長の機会になっている。」と答えました。さらに安浪氏は「AO入試も増えているので、受験を“中学・高校生活を過ごす場を選ぶ機会”という感覚を取り入れると、視野が広がる。」と付け加えました。
また、安浪氏は「塾や家庭教師に丸投げする家庭は中学受験に向いていない。」と語りました。親がスケジュールや数字ばかりを見ていると子どもの心はつぶれてしまうことを指摘。黒田氏も、時間をとって子どもの話を聞く、質問に1つ1つ答えてあげるなど、家庭では心のケアもしてあげてほしいと伝えました。
そして、受験学年以外の子どもについて「小5以降でグッと実力を伸ばす子ってどんな子?」「幼少期に生活や遊びの中でどのような工夫をすれば良いか?」などのテーマが展開されました。大切なことは、親子で一つのことを深く堀り下げていくような対話をすることや、スポーツやお稽古事などで好きなことにのめりこむ体験などを挙げました。また、親が楽しんでいないものを子どもは楽しめないので、「この本を読んでおきなさい!」ではなく、親も「これ、何?」と興味を持って楽しむことが大切としました。さらに、低学年で様々な習い事を毎日詰め込み過ぎている現状を指摘。子どもは蝶々が飛んでいるのを眺めているだけでも色々なことを考えているので、もっと暇な時間を作ってあげてほしいと提案しました。
一方、受験学年である小6の保護者には、入試までの4か月で親が注意すべきこととして3点を述べました。1つ目は勉強面。勉強量・体力・時間には限りがあるので「絞る」ということ、量よりも質を上げること。2つ目は睡眠。入試当日を元気で迎えられるように、最後まで睡眠は削らないこと。3つ目は声かけ。「あなたはできる、頑張っている。」「最後まで走り抜けたら、財産になる。」など、ポジティブな言葉を掛けることが大切としました。
その他、「中学受験において志望校合格は目標。一方、中学受験で何を得てほしいのかという目的を夫婦で持っておくことが大切。」「頑張ってやってみたらできた!という達成感を持たせることが、次につながる。」などが語られました。
まだ幼い小学生が挑む中学受験は、親の関わりが多く、悩み事も尽きないもの。たくさんの生徒に関わってこられた先生たちだからこそ話せるヒントが学べる有意義な時間となりました。
登壇者プロフィール
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安浪 京子氏(やすなみ きょうこ)
株式会社アートオブエデュケーション代表取締役/算数教育家/中学受験専門カウンセラー
神戸大学発達科学部にて教育について学ぶ。関西・関東の中学受験専門大手進学塾にて算数講師を担当、生徒アンケートでは100%の支持率を誇る。プロ家庭教師歴20年以上。 中学受験算数プロ家庭教師として、算数指導だけでなく、きめ細かい指導とメンタルフォローをモットーに毎年多数の合格者を輩出している。中学受験、算数、メンタルサポートなどに関するセミナーの定期開催、特に家庭で算数力をつける独自のメソッドは多数の親子から支持を得ている。著書に『中学受験 必勝ノート術 カリスマ家庭教師のワザを親子で実践! 』(ダイヤモンド社)など多数。
黒田 耕平氏(くろだ こうへい)
希学園学園長
1975年、兵庫県伊丹市生まれ。大阪大学在学中より塾講師業に携わり、算数科講師として灘中をはじめとした最難関中学校へ多数の合格者を輩出。2009年より希学園学園長に就任。経営トップと二足のわらじをはきつつ、1年生から灘中受験を目指す6年生まで幅広く授業を担当。自ら生徒指導の第一線に立ち続けながら、塾生に一生懸命にやりきることの大切さとその先にある合格・成長の喜びを伝え続けている。2015年より神戸新聞にて教育・受験コラムを連載中。著書には「未来につなぐ中学受験」(クロスメディア・パブリッシング)がある。
安浪 京子氏
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安浪 京子
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黒田 耕平氏
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黒田 耕平
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