9月5日(月)「読解力と作文力を伸ばしたいママ必見!観察力を磨けば、国語の力は伸びる」と題し、イデア国語教室 主宰 久松 由理氏の講演をZoom配信いたしました。
テレビ局の報道記者や構成作家を経験する中で、国語教育に危機感を感じ、読書と作文に特化した国語専門塾を設立した久松氏。国語が苦手な子に共通した読みグセを発見し、改善することで偏差値が大幅アップしたといい、講演では国語に強い子の育て方や、親子で取り組む学習方法について紹介されました。
国語力の低下の要因について、久松氏は「共働き家庭の増加や、下校後にネットを観る時間が増えたことで親子の会話が減り、子どもが生きた日本語を学ぶ機会がない。」と指摘。親子の会話を大切にすることはもちろん、読み聞かせや体験の積み重ねなどで語彙や一般常識の引き出しを増やし、小学校低学年までに家庭で国語の基礎力を身に付けさせることが重要だと語りました。
また、久松氏は国語が苦手な子に共通する読みぐせとして「飛ばし読み」「主観読み」「文字通り読み」の3つのパターンがあると指摘。たとえば、無意識に文章の一部を読み落としてしまう「飛ばし読み」タイプの子には、観察力をつけるため、写真の内容を説明する観察作文を書かせることが効果的だと述べるなど、家庭でできるタイプ別の対策方法を伝えました。
さらに、後半では参加者からの質問にも回答。「子どもが読書感想文に苦戦している場合に気をつけることは?」という質問に、久松氏は「読書感想文は子どもが主人公の物語だと考える。主人公の悩みを解決するためにどう成長したのか3つぐらいのシーンに絞って書くとよい。」とアドバイス。そのほか、「受験生だが、国語だけ偏差値が低い。」「漫画で国語力はつくのか?」「本を読むのが嫌いな子の改善方法は?」といった保護者の悩みに、絵本やテレビを使った具体的な取組を提案しました。
「国語は五感だけでなく、五感を超えて感じる全ての事象を表現したり、その表現を読み解く科目。幼い時から繊細な読み書きの体験を重ねることが大事。」と伝えた久松氏。ともすれば勉強方法や教え方が分かりづらい国語という科目について、家庭での積み重ねという長期的な取組と、子どもの苦手な部分への短期的な取り組みの両方が大事だと納得できた、有意義な時間となりました。
登壇者プロフィール
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久松 由理氏(ひさまつ ゆり)
イデア国語教室主宰
高校時代、全国模試で国語1位をとり、恩師から「国語のプロになれ」と言われる。立教大学法学部在学中、TBSのドラマ全盛期を支えた演出家、故・大山勝美氏主宰のマスコミ人養成所「メディア・ワークショップ」にて、文章表現技術を学ぶ。テレビ高知報道記者、ディレクターを経て、制作会社に勤務。放送作家として多数のプレゼンテーション、番組制作を手がける。
2010年、若者の国語力が年々低下していくことに危機感を抱き、高知県高知市に「読書と作文」を個人指導する教室を開く。ほどなく、国語の偏差値40〜50台の生徒たちが60〜70台に躍進しはじめ、開成中、久留米大学附設中、神戸女学院中、ラ・サール中など、名だたる難関校に続々と合格するようになる。
2021年度入試では、国立大学医学部総合型選抜で合格率100%。慶應義塾大学AO入試の合格率も開室以来100%と驚異の合格率を誇る。6人分の机しかない小さな教室から、この2年間で、全国テスト国語1位を3名輩出している。2022年春、東京・三田に新教室開設。
久松 由理氏
久松由理氏
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久松 由理
久松由理
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