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アン クレシーニ氏

「日本在住22年の大学准教授に聞く!わが子を理解するための自分らしい子育て」

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アイコン 思春期(11~18歳) +

8月2日(火)北九州市立大学 准教授のアン クレシーニ氏による「日本在住22年の大学准教授に聞く!わが子を理解するための自分らしい子育て」と題した講演をZoom配信いたしました。
 アメリカ・バージニア州出身で、和製英語を専門とする言語学者であるアン氏は、3人の子どもの母親。キャラ弁や裁縫が苦手で劣等感でいっぱいだったアン氏の人生を変えた「理解」の大切さについて、来日後の様々なエピソードを交えて語りました。
シャーペン、ランニングマシーンなどに代表される和製英語は、英語だと思われているが英語圏では通じないため、多くの人に馬鹿にされています。アン氏も来日して和製英語を聞いた時、「きちんと私の母語(英語)を使ってほしい!」と思っていたそうです。しかしその後、「和製英語は英語ではなく日本語である」という考え方に触れ、和製英語は日本語を話す人のコミニュケーションツールであり、魅力あふれる日本語であると見方が変わった経験を述べました。このことから、「自分とは違う考え方があるのかもしれない」と認めること、上から目線ではなく同じ目線の高さで見ることが大切であると説明しました。また、日本人の「いただきます」は「Let’s eat!」ではなく「命を頂いている感謝」という世界観を表現している言葉であることを知ったアン氏。日本の食文化・世界観を理解しようとした結果、食べ物への見方が変わり、長年苦しんだ摂食障害を克服できたという経験を語り、相手を理解しようとする心の大切さを述べました。
一方、理解を妨げるものとして「アンコンシャス バイアス」について説明しました。過去の経験、知識や価値観から形成された見方や捉え方の歪みや偏りのことであり、「ママが働くと子どもが可哀そう」「お母さんだから料理や裁縫が上手でなければならない」などを挙げました。料理があまり得意ではないアン氏は、料理上手な友人の家に行ったときに、強みや生きがいは人によって違っていいことに気づいた経験を語り、「他のママと同じようにできなくていい、自分の強みや個性を認めてほしい。」と、自分を理解することを提案しました。
また、子育てにおいて、アン氏は子どもを自分のレンズを通して見てしまい、長女のやっていることや望みを全く理解していなかったと語りました。他の子どもと比較して我が子がダメだと思うのではなく、子どもを理解する大切さを述べました。また旅行先で子どもから言われた言葉を紹介し、「子どもが望んでいるものは、親の愛情と親と向き合って過ごす時間である。」と語りました。そして、「どうしたら楽になれるのか?」については「自分を責めない」「今を生きる(BE PRESENT)」等を挙げ、ありのままの自分と子どもを受け入れることを提案しました。
和製英語や日本人の持つ世界観への気づきから「理解」の大切さを学べ、言語学者でありアメリカ人のアン氏ならではのグローバルな視点での講演を聞くことができました。また、人と比較しないこと、自分の価値観で決めつけずに話を聞くことの大切さにも改めて気づくことができ、子どものことをもっと理解したいと思えた有意義な時間となりました。

登壇者プロフィール
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アン クレシーニ氏 
北九州市立大学 准教授
アメリカバージニア出身。Mary Washington College 1996卒(学位—宗教学)。Old Dominion University 2002卒(修士—応用言語学)。
日本在住歴22年。福岡県宗像市応援大使。北九州市立大学准教授(専門は外来語と和製英語)。また、講演会活動・テレビ・ラジオパーソナリティ、執筆活動を行う。2018年より西日本新聞にて、【アンちゃんの日本GO!】を連載中。
【書籍】
「ペットボトルは英語じゃないって、知っとうと!?」をぴあより、「教えて宮本さん!日本人が無意識に使う日本語が不思議すぎる!」をサンマークより、「アンちゃんの日本が好きすぎてたまらんバイ!」をリボンシップより出版。
バイリンガルブログ、「アンちゃんから見るニッポン」を更新中。
【講演動画】
TEDXFukuoka Infinite Diversity 2018 「世界観を知ると人は変わる」登壇。
TEDXFukuoka Tipping Point 2020「若者の可能性を引き出す魔法。」登壇。



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