2月26日スクールFCシグマTECH 代表 伊藤 潤が、「母親アップデートコミュニティと考えるワーキングマザーの中学受験」と題し、中学受験を経験されたお子様をお持ちの保護者との対談をZoom配信いたしました。
「母親を、もっとおもしろく。」をモットーにそれぞれの母親の個性を大切につながりを醸成し学び合う「HUC(母親アップデートコミュニティ)」の中から3名をお招きし、仕事と受験のサポートの両立についての経験談を伺いました。
まず、「ママ自身の仕事と受験の両立」というテーマで、保護者のいなみさん「頑張る背中を娘に見せようと、管理職としての自身のキャリアを築いていくことを大切にした。物理的な時間がないことがネックだったので、家の中にポスターや地図を貼ったり、旅行にいくときはあえて世界遺産を選ぶなど、環境設定に注力した。」と述べました。また、山崎さんも「母親自身に仕事があることで子どもの状況を客観的に見やすく、母親がのめり込みすぎないのが良い点。塾によって家庭学習が多い・少ないがあるので、家庭に合う塾を選ぶことが大切。」と伝えました。
また、具体的に「大変だったことや工夫したこと」として、3人とも平日開催の保護者会の日程調整を挙げ、後日塾に電話して内容を聞くなど先生とのコミュニケーションが大切だと伝えました。山崎さんは「スケジュール管理が苦手だったので夫に任せた。お迎えの時間だけは子どもの話を聞くことに集中した。」といい、森本さんは「朝早起きして家事や勉強の段取りをしていたが、5年生になってやることが増えて限界を感じた。親は心のサポートに徹しようと切り替えたところ、子どもに主体性が出てイキイキしてきた。相談できる専門家や友人を作っていたのは心強かった。」と述べ、母親が一人で背負いこまずに周りを巻き込んでサポートしていく大切さを語られました。
さらに「勉強のサポートと同じぐらい大切なのはメンタル面でのケア。また、親自身の心を整えることも重要」と3名の保護者が指摘。「意識して考えすぎないよう切り替えた。ネガティブな情報を避けて、クールダウンしてから子どもに伝えるよう工夫した。」「好きなスイーツを食べる」などの工夫を語りました。伊藤も長年の経験を踏まえて「受験は親のアンガーマネジメントが必須。子ども自身で悪かったことは分かっているので、親は冷静に聞くことが大切。」と伝えました。
そのほか、「自宅学習の習慣付けの方法」や「パートナーとの役割分担の方法」「中学受験を体験してよかったことは?」などの参加者からの質問に対して、それぞれのご家庭の試行錯誤を紹介。伊藤は「三者三様の方法があり、それぞれお子さんの状況をよく観察してサポートされたことが素晴らしい。中学受験というものが魔界化して、母親のあるべき姿も型にはめられている部分があるが、家庭の現状に合わせて丁寧にフォローすれば、家族全体が幸せな受験を体験することができる。」と述べ、従来の価値観にとらわれず、母親自身も自分の世界を持って受験期に臨むことが最終的にプラスにつながることになると感じる、ワーキングマザーにとってパワーをもらえる時間となりました。
登壇者プロフィール
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伊藤 潤(いとう じゅん)
花まるグループ スクールFC️ シグマTECH 代表
開成中・麻布中などの最難関ゼミの算数を担当。御三家をはじめとする難関校に多数の教え子を輩出。一方で、中学受験を始める段階での差を少しでもなくすために、花まる学習会の教室長として幼児期の教育現場にも立ち、年中から中3生までの指導に関わっている。中学受験への問題意識から「週2日の通塾、夕ご飯をお家で食べて志望校に合格する」をコンセプトとした、新しいスタイルの中学受験塾シグマTECHを2019年度に立ち上げ、その代表を務めている。1期生13名は、御三家・筑駒・筑附・早慶・駒東・海城などの難関校に多数合格する。
著書:『中学受験を魔界にしない! 合格 × 親子の幸せを叶える! オンラインを駆使した中学受験2.0』(エッセンシャル出版社)
伊藤 潤
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