ラインアイコン

澤田 智洋氏 × 高濱 正伸

【Education X ~vol.7~】「弱さから学ぶ子育て~マイノリティデザインから考える〜」

アイコン ゲスト対談 +

12月17日(金)「弱さから学ぶ子育て〜マイノリティデザインから考える〜」と題し、世界ゆるスポーツ協会 代表理事でコピーライターの澤田 智洋氏と、高濱 正伸の対談をZoom配信しました。
 広告・スポーツ・福祉の領域で社会課題解決に向けて活動し、パラリンピック閉会式のコンセプトや企画も担当した澤田氏。ご自身の長男が全盲で誕生されたことをきっかけに、多くの障害者と実際に会話を交わす機会が持て、弱さは社会の伸びしろであり、障害者自身ではなく社会が変わる必要性があると気付かされ、誰もが楽しめるスポーツや視覚障害者用ロボット「NIN_NIN」の開発といった、弱さを磨いて強みにする「マイノリティデザイン」の発想につながったと語りました。
 また、「子どもの弱さを強みにするための第一歩は何か?」という質問に、澤田氏は「頭で考えないこと。胸がワクワクするか、鳥肌が立つかと言った身体的反応を大事にしている。親から見て、子どもの”なんかいいな”という原始的な感覚を見逃さないで」と回答。高濱も「親が輝くと、子どもも輝く。子どものできない部分を見つめすぎず、まずは母親自身がどうやったらラクになれるのかに注力してほしい」と語りました。
 さらに、これからの学校のあり方について「特別支援教育にはヒントがたくさんある」という澤田氏。「これまで教育では、与えられたものをいかに上手に使いこなすかという、『いい消費者』になるための訓練がされてきた。特別支援教育の現場では、子どもそれぞれの特性や段階に寄り添って興味を引き出していて、『いい生活者』としてイキイキ暮らす子が多い」といいます。長年、公教育に携わってきた高濱も深く賛同していました。
 「競争社会で大事にされてきた生産性や効率性の呪いにとらわれず、他者に必要とされている、また、影響を与えている部分を見つけ、そこを磨いていくことが大事」と語った澤田氏。不登校やこれからの仕事観についても独自の視点で語り、障害のあるなしに関わらず、「苦手やできないこと、コンプレックス」といった誰もが持つ「弱さ」に対して、どのように向き合えば「強み」として育んでいくことができるのかを考えさせられる貴重な時間となりました。
 

登壇者プロフィール
=========================
澤田 智洋氏(さわだ ともひろ)
世界ゆるスポーツ協会代表理事/コピーライター
1981年生まれ。幼少期をパリ、シカゴ、ロンドンで過ごした後17歳の時に帰国。2004年広告代理店入社。映画「ダークナイト・ライジング」の『伝説が、壮絶に、終わる。』等のコピーを手掛ける。 2015年に誰もが楽しめる新しいスポーツを開発する「世界ゆるスポーツ協会」を設立。 これまで100以上の新しいスポーツを開発し、20万人以上が体験。海外からも注目を集めている。 その他、UNITED ARROWS LTD.と取り組んでいる、一人を起点に新しいファッションを開発する「041 FASHION」、オリィ研究所と共同開発している視覚障がい者アテンドロボット「NIN_NIN」など、福祉領域におけるビジネスを多数プロデュースしている。著書に「マイノリティデザイン」「ガチガチの世界をゆるめる」。

高濱 正伸(たかはま まさのぶ)
1959年熊本県人吉市生まれ。県立熊本高校卒業後、東京大学へ入学。東京大学農学部卒、同大学院農学系研究科修士課程修了。花まる学習会代表、NPO法人子育て応援隊むぎぐみ理事長。算数オリンピック作問委員。日本棋院理事。
1993年、「この国は自立できない大人を量産している」という問題意識から、「メシが食える大人に育てる」という理念のもと、「作文」「読書」「思考力」「野外体験」を主軸にすえた学習塾「花まる学習会」を設立。1995年には、小学校4年生から中学3年生を対象とした進学塾「スクールFC」を設立。チラシなし、口コミだけで、母親たちが場所探しから会員集めまでしてくれる形で広がり、当初20名だった会員数は、23年目で20000人を超す。また、同会が主催する野外体験企画であるサマースクールや雪国スクールは大変好評で、年間約10000人を引率。
各地で精力的に行っている、保護者などを対象にした講演会の参加者は年間30000人を超え、なかには“追っかけママ”もいるほどの人気ぶり。
障がい児の学習指導や青年期の引きこもりなどの相談も一貫して受け続け、現在は独立した専門のNPO法人「子育て応援隊むぎぐみ」として運営している。
公立学校向けに、10年間さまざまな形での協力をしてきて、2015年4月からは、佐賀県武雄市で官民一体型学校「武雄花まる学園」の運営にかかわり、市内の公立小学校全11校に拡大されることが決定した。
ロングセラー『伸び続ける子が育つお母さんの習慣』ほか、『小3までに育てたい算数脳』『わが子を「メシが食える大人」に育てる』『算数脳パズルなぞぺ~』シリーズ、『メシが食える大人になる!よのなかルールブック』など、著書多数。関連書籍は200冊、総発行部数は約300万部。
「情熱大陸」「カンブリア宮殿」「ソロモン流」など、数多くのメディアに紹介されて大反響。週刊ダイヤモンドの連載を始め、朝日新聞土曜版「be」や雑誌「AERA with Kids」などに多数登場している。
ニュース共有サービス「NewsPicks」のプロピッカー、NHKラジオ第一「らじるラボ」の【どうしたの?~木曜相談室~】コーナーで第2木曜日の相談員を務める。



高濱 正伸
高濱 正伸
高濱正伸



澤田 智洋氏
澤田智洋氏
澤田 智洋氏
澤田 智洋
澤田智洋
澤田 智洋




ロゴ2

子育て・教育の
プロフェッショナルから学ぶ
動画によるライブメッセージ

LINEの友達追加をしていただきますと
無料の新着動画や講演会情報をお届けします

ラインバナー