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鳥羽 和久氏

「学校や親が重くてしんどい!思春期の子どもの親の在り方」

こちらの動画は、開始より05分00秒間どなたでもご視聴いただけます。

アイコン 思春期(11~18歳) +

 1月18日(水)「学校や親が重くてしんどい!思春期の子どもと親の在り方」と題し、寺子屋ネット福岡 代表取締役 鳥羽 和久氏のご講演をZoom配信いたしました。
 学習塾や単位制高校などの運営に携わり、20年以上多感な小中高生と向き合ってきた鳥羽氏。自身の著書「君は君の人生の主役になれ」の内容を引用しながら、思春期の子どもたちとの関わり方について語りました。
 まず、鳥羽氏は、現代社会の特に都市部では、子どもたちが既存の枠組みへの適応を求められ、「自分独特」を生きることが難しいと指摘します。「『普通』でいなければならない」と聞き分けの良い子が増え、心と身体を無理に枠に当てはめようと過剰適応し、その結果、不登校になる子が多いのだと鳥羽氏は言います。
 その上で、不登校の子たちは、「大丈夫?」「あなたは弱いんだから。」という周りからの労りの言葉を「自分は弱いのだ。」というメッセージとして受け取ると鳥羽氏は述べます。学校で上手く馴染めないのは意思表示の一種であり、弱いわけではない。親は心配を心に押しとどめて「強く生きなさい。」と見守るしかないときもあり、過度に心配するのは逆効果だと述べました。
 さらに、親の悩みのほとんどが、「子どもの現状を受け入れられない。」という叫びの言い換えに過ぎないと指摘した鳥羽氏。「子どもの成績が伸びない。」という親の悩みは、「あなたの成績が私の理想に追いついていない。」と言い換えられるそう。ただ「より良い選択」に進もうとすること自体が悪いわけではなく、受験や学歴社会を客観視しながら進むことが大事だと言います。
 そのほか、講演後の質疑応答では、「不登校の子どもから『親の育て方が悪い!』と言われたときの受け止め方は?」「周りと馴染みにくい子どもが、不当な扱いを受けていないかを探る方法は?」といった質問にも回答しました。
 「思春期の子どもの心が分からないのは当たり前。分かると思う方が逆に不安。」という鳥羽氏。子どもを否定したり、可愛がったりという親の矛盾から、子どもは「愛」というものを学んでいくのだと言います。資本主義的な価値観や、「成功体験」や「自己肯定感」を尊重しすぎることに疑問を投げかける鳥羽氏の本質的な問いかけに気づかされることの多い、有意義な時間となりました。

登壇者プロフィール
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鳥羽 和久氏(とば かずひさ)
株式会社寺子屋ネット福岡 代表取締役/唐人町寺子屋 塾長/単位制高校「航空高校唐人町」校長
1976年福岡県生まれ。専門は漱石と精神分析。大学院在学中に中学生40名を集めて学習塾を開業。現在は株式会社寺子屋ネット福岡代表取締役、唐人町寺子屋塾長、及び単位制高校「航空高校唐人町」校長として、小中高生150名余の学習指導に携わる。教育やカルチャーに関する講演も多数(NHKカルチャーシリーズ講座「推しの文化論」など)。著書に『君は君の人生の主役になれ』(筑摩書房、2022年)、『親子の手帖 増補版』(鳥影社、2021年)、『おやときどきこども』(ナナロク社、2020年)など。連載に西日本新聞「こども歳時記」、ちくまweb「十代を生き延びる 安心な僕らのレジスタンス」など。朝日新聞EduA相談員。



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