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船橋 力氏 × 高濱 正伸

高濱ナイト「ゲスト:船橋 力氏」

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花まる学習会の代表 高濱正伸が、社会の第一線で活躍されているゲストと子育てや教育をテーマに語る「高濱ナイト」。12/3(火)に行われた第8回目は、トビタテ留学JAPANプロジェクトマネージャーの船橋 力氏をお招きし、対談を行いました。 (以下、敬称略)

トビタテ留学JAPANは、2014年にスタートした文部科学省発の官民協働プロジェクト。2020年までに留学する若者を倍増する目標を掲げ、実際にこれまで約8000人の高校生・大学生を派遣してきたそうです。そんなトビタテ留学JAPANの選考基準は、情熱と好奇心と独自性。成績や英語力は不問で、自ら行きたい国、やりたいことを計画することができ、留学だけでなくインターンやボランティアなどの実践を大切にしていることが特徴だそうです。

船橋氏がこのプロジェクトを立ち上げるまでの経緯には、幼少期の海外でのいじめや差別の実体験、日本に帰っても帰国子女ということで特異な扱いを受けるなど、ご自身のマイノリティとしての経験が大きく影響しているとのこと。そして、それよりも大変だったのは「厳しかった家族環境」と船橋さん。カトリックであるご両親が非常に厳しく、子どもの頃から褒められた記憶が少ないそうです。高校受験の際は、義務教育ではないため、土下座して許してもらったのだとか。
この話を聞いた高濱は、「質素な生活で、朝ごはんはパンの耳」「高校時代、親のブラジル転勤についていくかを自身で決断させる」「お金の大切さを伝えるため、1円でも借用書を書く」など、船橋家の教育方針の徹底した「ブレなさ」に感心し切っていました。

「留学の価値は『越境体験』にある」と船橋さんは語ります。自分にとって居心地の良い場所から出て、異国でマイノリティの立場を体験することで、初めて自分の得意なことを理解したり、変化に対応する力を身につけられるなど、多様な価値観と幸せのあり方を知ることができるのだそうです。
そして、留学のタイミングとしては「高校時代に経験させるべき」と強調されました。「高校生での留学を通じて、社会に対する問題意識が芽生え、そこから大学で何を学ぶかが明確になります。これにより搭載する思考エンジンが変化して成績も大幅に伸びる」と船橋氏。これに対し高濱も、「小中学生だと語彙力が不足していて人生について議論する段階にないことが多いため、感度が高く知性も備え始める高校生の時期での留学が一番良いであろう」と共感しました。

トークセッション後は、船橋氏の新著「トビタテ!世界へ」を購入した方々によるサインの列ができるなど、大盛況の講演会となりました。

登壇者プロフィール
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船橋 力氏(ふなばし ちから)
1970年、横浜生まれ。幼少期と高校時代を南米で過ごす。上智大学卒業後、伊藤忠商事株式会社に入社し、アジア等でODAプロジェクトを手掛ける。2000年に同社を退社後、株式会社ウィル・シードを設立し、企業および学校向けの体験型・参加型の教育プログラムを提供。世界経済フォーラム(ダボス会議)「ヤング・グローバル・リーダーズ2009」選出。2012年、NPO法人TABLE FOR TWO International理事に就任。2013年、文部科学省中央教育審議会委員に任命され、同年11月より文部科学省 官民協働海外留学創出プロジェクト「トビタテ!留学JAPAN」 プロジェクトディレクター

高濱 正伸(たかはま まさのぶ)
1959年熊本県人吉市生まれ。
県立熊本高校卒業後、東京大学へ入学。
東京大学農学部卒 同大学院農学系研究科修士課程修了。
算数オリンピック作問委員。2018年7月より、日本棋院理事。

1993年、「この国は自立できない大人を量産している」という問題意識から、「メシが食える大人に育てる」という理念のもと、「作文」「読書」「思考力」「野外体験」を主軸にすえた学習塾「花まる学習会」を設立。1995年には、小学校4年生から中学3年生を対象とした進学塾「スクールFC」を設立。チラシなし、口コミだけで、母親たちが場所探しから会員集めまでしてくれる形で広がり、当初20名だった会員数は、23年目で20000人を超す。また、同会が主催する野外体験企画であるサマースクールや雪国スクールは大変好評で、延べ50000人を引率した実績がある。
各地で精力的に行っている、保護者などを対象にした講演会の参加者は年間30000人を超え、毎回キャンセル待ちが出るほど盛況。なかには“追っかけママ”もいるほどの人気ぶり。
障がい児の学習指導や青年期の引きこもりなどの相談も一貫して受け続け、現在は独立した専門のNPO法人「子育て応援隊むぎぐみ」として運営している。
公立学校向けに、10年間さまざまな形での協力をしてきて、2015年4月からは、佐賀県武雄市で官民一体型学校「武雄花まる学園」の運営にかかわり、市内の公立小学校全11校に拡大されることが決定した。
ロングセラー『伸び続ける子が育つお母さんの習慣』ほか、『小3までに育てたい算数脳』『わが子を「メシが食える大人」に育てる』『算数脳パズルなぞぺー』など、著書多数。
「情熱大陸」「カンブリア宮殿」「ソロモン流」など、数多くのメディアに紹介されて大反響。週刊ダイヤモンドの連載を始め、朝日新聞土曜版「be」や雑誌「AERA with Kids」などに多数登場している。



高濱 正伸
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